ジャパンワイルドライフセンター|JWC official web site

NPO法人ジャパンワイルドライフセンター(JWC)は野生動物の保護を目的として設立された野生動物保護団体です。

ホーム> 動物・環境ニュース

動物・環境ニュース

2017/02/06
赤ちゃんチンパンジーの密売
イギリス在住のボランティアさんより西アフリカでチンパンジーの密売組織が摘発されたニュースが届きましたのでご紹介します。

****************************************

1年の年月をかけて、英国放送BBCの調査メンバーは、西アフリカ諸国(ギニア、リベリア、コートジボワール)を巡り、赤ちゃんチンパンジーの密売組織を明らかにしました。

その調査メンバーは、裕福な顧客のためのペット業者になりすまし、西アフリカのコートジボワールで中心的な密売業者と接触し、その取引交渉の隠し撮影に成功しました。その中で、その密売業者は、偽のCites書類の作成方法や、Cites書類なしでもチンパンジーをどこの国にも送れるとの旨を自慢げに述べており、彼の言う輸送方法とは、国際法であまり保護のかからない動物(例えば、インコ、ジャコウネコ、マングース)を移動する名目で、チンパンジーを隠して一緒に輸送するのだそうです。次に、調査グループは、青いモザイクタイルで囲まれた部屋に通され、小さな木箱に入っている赤ちゃんのチンパンジーを見つけました。長い間、密売業者が密売用に、青いタイルの部屋を背景に捕獲したチンパンジーのビデオ映像を流布していましたが、どこの国でどこの地域なのか今まで特定できませんでした。調査グループは、その青い部屋を目の当たりにして、小さなチンパンジーを救っただけでなく、魔の青い部屋を長年探していた野生動物保護グループにとっても決定的なターニングポイントになると感動したそうです。

その密売業者は外で待機していた警察官に逮捕され、密売の罪に科せられています。また、その青い部屋にいた赤ちゃんチンパンジーは地元の動物園に保護され、他の仲間達と新しい生活が始まりました。

  
1頭の生きた赤ちゃんチンパンジーの捕獲には、群れの殆どの大人のチンパンジーが銃殺されて、その銃殺された死体は、肉として販売されていくそうです。このように、卑劣な方法で家族と引き離されたチンパンジーの赤ちゃんは、巧みなルートで密猟者から密売業者にわたり、その密売業者が偽の輸出許可と輸送の手配をし、最終的に買い手である裕福な家庭のペットあるいは商業的な動物園へと渡るという仕組みになっています。彼らは、およそ$12,500(約140万円)、またはもっと高値で売買されます。

アラビア半島諸国やマレーシアなどの南東アジアそして中国でかなりの重要があり、買い手は高値で購入します。チンパンジーが小さい時は、ペットとして可愛がられるものの彼らはすぐに大きく強くなり、潜在的に凶暴性を帯びるようになると、家で飼うには手が負えないという結果をもたらします。スイスの野生動物保護団体のAmmann氏は、ペットになったチンパンジーは、大人になると、この先何十年も檻の中に閉じ込められたり、ペットとして飼いきれなくなったことを理由に安楽死を余儀なくされることを恐れています。

また、BBCのこの調査結果からCites事務総長のScanlon氏は、簡単にCites許可証が偽造できることに驚きは感じなかったが、ただ失望したと、またその許可システムは正当で信頼性はあるものの、特に西アフリカと中央アフリカ諸国において、許可証の乱用があるのは事実であると述べています。これらの状況を踏まえて、電子システム化した許可証を導入するように努力していきたいと強調しています。そして、密売が行われた国の政府は警告されるとともに、何らかの制裁を受けるべきであると公言しています。

付随して、インターポール(国際刑事警察機構)のHiggins氏は、野生動物全ての密売を阻止することが優先である。しかしながら、アフリカ諸国の政府は、ゾウやサイなどの最も重要視される絶滅危惧種に重点を置いている状況にあり、一部の地域、特に西アフリカ諸国においてはゾウやサイを含めた野生動物を優先することすらなく、ましてやチンパンジーなどの霊長類が重要視されるには程遠い現状である、と述べました。



RSS Feed Widget

のづた動物病院
ページのトップへ戻る

- Topics Board -