ジャパンワイルドライフセンター|JWC official web site

NPO法人ジャパンワイルドライフセンター(JWC)は野生動物の保護を目的として設立された野生動物保護団体です。

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動物・環境ニュース

2016/08/02
アナグマのためのデモ行進(イギリス)
500名以上がイギリス ブライトンのパレスシアター前に集まり海辺までデモ行進し、アナグマ虐殺の反対を訴えました。

元League Against Cruel Sports代表及び法廷弁護士のジョン・クーパー氏はこの行進を開き、アナグマの間引き政策の延期を求める市民、科学者、政治家の意見を無視し、家畜に結核を感染させるという証拠もないのに虐殺を推し進める政府を酷評しました。

また野生動物のキャンペーンを行うサラ・ゲラー女史はクーパー氏に続き、過去3年間サマセットやグロスターシャーで行われた残忍な虐殺を目撃したため、もっと多くの人が立ち上がり、さらに2016年中にイギリス広範囲で行われようとしている間引きに反対すべきだと声をあげました。

国際的な野生動物のチャリティー団体であるボーン・フリー・ファンデーションの野生動物政策プログラム・マネジャーのマーク・ジョーンズ氏はブライトンの海に面した区域にデモが到達した際、アナグマの間引き政策には科学的な根拠が不足しており、アナグマを虐殺するのではなく、もっと家畜に重点をおいた方策が必要であり、家畜への結核の感染を防ぐ方が先だと述べました。

また虐殺はフリーシューティングという方法をとっているためアナグマが死にいたるまで5分〜10分もの間苦しまなければならない残虐性を訴えました。

この行進はアナグマ基金のCEO及びボーン・フリーでポリシーアドバイザーを行っているドミニック・ダイヤ氏のスピーチで締めくくられました。その内容では、これは無意味な虐殺であり、怠慢及び、うそ偽りだという内容が強調されました。また、このアナグマ間引き反対キャンペーンがヨーロッパにおいて大きな動きとなりつつあるとい喜びを示しました。

2016/07/13
野生動物の管理と生物多様性保全に宇宙技術
国連宇宙空間事務所(UNOOSA)では、国連環境計画国際環境技術センター(UNEP)の本部があるナイロビに集まり、2016年6月27日から5日間、野生動物の管理と生物多様性の保全における宇宙技術使用についての協議会が行われました。

協議に出席した代表者が留意すべき点は「議題:野生動物管理と生物多様性」であり、ケニア野生生物公社の理事長であるKitili Mbathi氏は、ケニアは保全のために先進技術が必要な森林や草原、湿地、砂漠において生物多様性が豊富であると述べました。

ケニアでは、国内の生物多様性を保全していくためにたくさんの取り組みを行っています。この取り組みの中には、1971年におけるケニアの自然環境研究所(NES)の設立も含まれています。NESはケニアの環境保全と管理において、調整と介入の権限をもっています。

森林の被覆に関して、ケニアの新たな憲法はケニアの国土の少なくとも10%の森林を維持することだとMbathi氏は述べました。2007年〜2030年にかけたその発展計画では、ケニアが2030年までに綺麗で安全、かつ持続可能な環境で生活できる国となることを目指しています。

KWSではいくつかの過程で宇宙技術を使用した活動を行っています。セキュリティー・レベルで、1000人以上のレンジャーが衛星利用測位システムの訓練を受けています。訓練を受けた者は、パトロール中に遭遇した事件に関連する重要な野生生物を記録することができます。事件に関連するものとしては、密猟されたゾウや希少な植物の不法伐採、人間と野生生物の摩擦、伐採、強盗などです。

ケニアの重要な保全地区であるツァボでは、KWSと国際動物福祉基金(IFAW)が協力して、密猟の関連指標を識別するために、地理空間モニタリング政策によって集めたデータを取得、解析しています。また、KWSでは、ロンドン動物学協会とグーグルのような出資者の協力で、絶滅危惧種の違法取引犯罪と立ち向かうために、カメラトラップや衛星データの瞬間送信を用いたリアルタイムの監視を少しずつ行い始めています。

さらに、スウェーデンのスティムソン大学とリンチェピング大学の協力で、密猟を撲滅するために、指揮、統制、通信(C3)の3機能に基づくスマートフォンを用いた政策も行っています。
ケニア山生態系では、Rhino Arkと東アフリカのEnvironmental Systems Research Institute(ESRIEA)の協力のもと、GPSとArcGIS(地理情報システム)を用いたリアルタイムに近いレンジャーパトロールシステムを導入し始めています。
また、ケニアの国防省との兼ね合いがありますが、無人航空機(UAV)を用いた探査も行っています。

科学的分野で、Save the Elephant(STE)や世界自然保護基金ケニア支局(WWF-K)、アフリカ野生動物保護財団(AWF)、国際動物愛護基金(IFAW)、トゥウェンテ大学(オランダ)、レイデン大学(オランダ)などを含むいくつかの支援団体と連携し、衛星を介したGPS付きの首輪を使って、ゾウやライオン、ヌー、チーター、リカオンなど様々な野生動物の追跡調査を行っています。

トゥウェンテ大学の地球情報科学・地球観測学部(ITC)の協力のもと、ツァボ東部調査ステーションとKWS本部において、降雨や気温、正規化差植生指数(植生の分布状況や活性度を示す指標)など様々な衛星、環境データ(成果)を容易に取り込むために、GEONETCASTツールキットを設置しています。

これらのデータによって、野生動物の移動データとともに、容易に野生動物の適切な生息地をモデル化し、区別することができます。その上、EUが援助しているアフリカ環境安全モニタリング(MESA)プログラムでは、政府間開発機構(IGAD)と気候予測応用センター(ICPAC)の協力のもと、ケニアの野生生物保護区やその周辺で土地被覆のマッピングを始めています。

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2016/07/06
飼育下でのユキヒョウ繁殖を開始(インド)
インド北部にある美しいクフリーのヒマチャル・プラデシュ・リゾート内にあるヒマラヤ自然公園で、絶滅危惧種であるユキヒョウの繁殖がダージリンの動物園局の協力のもと開始しました。
「ダージリンのパドマジャ・ナイドゥ・ヒマラヤ動物公園は、絶滅危惧種の血統保全のために、メスとオスのペアを提供してくれました。クフリーへこのペアを移動させる許可を中央動物園管理局(CZA)が出してくれるのを待っています。2頭の血統に問題がなければクフリーに繁殖させに行くことができるのです。」と、野生生物監視長のSS Negiは述べました。
また、西ベンガルにあるダージリン動物園やシッキム、ウッタラーカンドの動物園も、密猟や生息地の破壊に苦しんでいる希少なユキヒョウを飼育しています。
2004年、Subhashとその兄弟のSapnaというユキヒョウが、交換プログラムにより、ダージリンから、州都シムラーより15km離れたクフリーへ連れてこられました。彼らは血筋が同じなので繁殖プログラムを行えなかったと、役人は述べました。Sapnaは2007年に死亡しました。
それ以前に、クフリー動物園でメスのユキヒョウが死にました。このメスは子どもの時に1998年にラホール・アンド・スピティ地区にあるスピティ渓谷の羊飼いたちにより発見され、公園内では貴重な存在でした。
Subhashは単独にさせ、性成熟後も繁殖せず、2013年に繁殖プログラムによりダージリンへ移されました。
「最初はためらいましたが、Subhashをプログラムに加えました。」と役人は述べました。
ダージリン動物園は今日までに、33年間で56頭のユキヒョウを誕生させるという繁殖プログラムを行ってきたことで、国際的に認知されています。
ヒマチャル・プラデシュにあるスピティ渓谷から離れ、ピン谷国立公園やキバー野生動物保護区、グレート・ヒマラヤ国立公園、チャンバ地区のパンギやバルマーには、たくさんのユキヒョウがいます。
さらに、ユキヒョウだけでなく、オオカミやアメリカグマ、バーラル、アイベックス、チベタンガゼル、アカギツネ、イタチ、マーモット、グリフォン、ヒゲワシ、イヌワシ、セッケイなど他の珍しい野生動物もこういった標高2700m〜6000mの岩場の地域に生息しています。
森林大臣のThakur Singh Bharmouti氏は、スピーティ谷で実行中のユキヒョウ保護計画のため中央政府に75万8000$(約7780万円)を支給しました。局は、カメラトラップを設置して谷のユキヒョウの生息地や行動圏、行動を観察しています。

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2016/06/28
アッサム州の首相 サイの密猟取り締まり策を強化
グワーハーティー(インド):
アッサム州首相のSarbananda Sonowal氏は警視副総監と警視に、あらゆるインドサイの保護策をすべて実行するように要求しました。
Sonowal氏はカジランガ国立公園を取り巻くジョールハトやゴラグハット、ナガオン地方の警視副総監や警視と高官会議を行い、密猟者からインドサイを守るためにあらゆる努力をしてほしいと求めました。
「実行するべき対策は何でも、世界遺産であるカジランガ国立公園とインドサイの保護のために採用します。我々は国際的なサイ保全活動家からアドバイスをもらいます。」と会議に参加する人全員に向かってSonowal氏は懇願しながら述べました。
「アッサム州の誇りを保つために、サイの絶滅を食い止めるためのあらゆるサポートをします。」と彼は役人たちに言いました。
また、彼は密猟者を容赦しないと述べました。そして、公園周辺に住んでいる人々に対し、密猟者に警戒し続け、容疑者を割り出すように呼びかけました。
今年、公園内で9頭のインドサイが密猟者により殺されました。議員選挙の前に、アッサム州のインド人民党は政府のインドサイ保護対策をしなかった会議に対してキャンペーンを行ってきました。
州政府は、公園局の階級の改革もおこない、森林保護補佐官(ACF)1名、森林警備隊員1名、副森林保全者2名を含む、少なくとも4名の新たな役員を採用しました。
以前、アッサム州政府は、アッサム州の森林大臣であるPramila Rani Brahma氏が公園を訪れた際に、サイの密猟についてカジランガ国立公園の所長が明かさなかったため、停職にしました。
先日、Brahma氏は公園内での密猟者対策を徹底調査すると述べました。

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2016/06/24
祖母が面倒を見た子ゾウ 生存率が高い傾向
アジアゾウでは、祖母が大きな役割を担っています。祖母は子ゾウの生存と娘の繁殖成功率を保証してくるのです。

祖母は、人間においても育児支援をしてくれる重要な存在です。このような援助がある従来の社会では、孫の生存率が上がり、娘の出生間隔が短くなる傾向があります。新たな研究で、フィンランドにあるトゥルク大学の調査チームは、ミャンマーに生息するゾウにも同じ傾向がみられることを発見しました。
「20歳以下の若い母ゾウの子どもは、同じグループ内に祖母ゾウがいる場合、いない場合よりも8倍も死亡リスクが低いことが分かりました。」と、この研究の主著者であるMirkka Lahdenpera博士は述べます。

祖母がいるとその娘のゾウの出生間隔も1年ほど短くなるので、グループ内に祖母がいる場合は孫ゾウの出生数も増えるのです。最近まで自分の子どもを育てていた祖母ゾウは、すでに繁殖能力を失った祖母ゾウと同じくらい、娘ゾウの子どもにとって有益な存在です。
「祖母ゾウは、育児未経験の娘が繁殖を成功させるために特に重要な存在となるでしょう。一方、年長の娘ゾウは祖母ゾウの助けがなくても自分の子どもを上手く育ててきたことがあるため、十分な経験があるといえます。」と大学教授のVirpi Lummaa氏は述べます。
調査グループは、孫が生まれる前により多くの子ゾウを育て上げてきた祖母ゾウの方が、孫の生存率が高くなる傾向があることを発見しました。この結果は、子どもの生存率にとって育児経験が重要であることを示唆しています。

・半数近い動物園の子ゾウが1年で死亡
ゾウは最大80年生き、野生では何世代にも渡るメスとその子から構成される高度な社会的家族集団で生活しています。調査チームは、ミャンマーで材木採取のために用いられているアジアゾウ1世紀分の記録をつけ研究しました。
「我々の研究結果は、祖母ゾウがアジアゾウの保護にとってなくてはならない存在となっていることを示しています。動物園では、何世代にも渡るグループがいるのは珍しいことで、他園へ移動することがかなりあります。」とLahdenpera博士は述べます。

動物園では子ゾウの死亡率が非常に高く、1歳のうちに最大50%は死んでしまいます。さらに、繁殖における問題もよく起こります。
「育児経験のある祖母ゾウは、動物園におけるメスの出生率同様、子の生存率も上げる重要な役割を担っている可能性があります。自然保護活動家や飼育個体の管理者は、野生のゾウの家族と同様に、子どもの傍に祖母を置くだけでゾウの個体数を増やすことができるかもしれません。」とLummaa教授は示唆しています。

今回の結果は、特に密猟者が年をとった大きなメスをターゲットとした際には、密猟者を阻止する必要があることを強調しています。年老いたゾウの存在は、若い世代にとって大変重要なものであり、彼らを失えばアジアゾウにとって悲惨な結果が訪れるでしょう。ここ何世代かでアジアゾウの個体数は半分にまで減少し、世界中に38,500-52,500頭しか生存していません。

(写真: aiisha / Fotolia)

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2016/06/23
キタリスを危機に追いやるハンセン病
野生動物専門家は、ハンセン病が英国で絶滅危惧種となっているキタリスに影響を与えていると研究で発表しました。
耳や鼻口部、足に腫脹や脱毛を起こし、キタリスの間で感染してしまうハンセン菌についてはあまり知られていません。
この研究では、ハンセン病がキタリスにどんな影響を与えるのか、どのように感染するのか、保護活動家による感染防止策について調査しています。
2014年スコットランドで初めてキタリスにハンセン病が見つかりましたが、何世紀にもわたってこの病気はリスの間で存在していたと思われています。
死体解剖の結果、キタリスがまだ見られるイギリスのドーセット州プールのナショナル・トラストが管理しているワイト島やブラウンシー島など、数か所でハンセン病が見つかりました。
調査計画では、しばらくの間、ハンセン病が存在していると考えられていましたが、ごく最近になってから検出されたブラウンシー島に焦点を当てています。ブラウンシー島には推定約200匹のキタリスがいます。
エディンバラ大学の調査員らは、島の大規模な特別自然保護区を管理しているナショナル・トラストやドーセット・ワイルドライフ・トラストと共に調査を行います。
捕獲わなで捕まえたキタリスからは、野生へ帰す前に健康状態のチェックや、血液採取、臨床標本を採ります。島なので特定の場所でのキタリス調査が可能になります。
人への影響があまり無いため、調査の間も一般の人も島へ入ることができます。
この研究の主導調査員であるエディンバラ大学のAnna Meredith教授は、以下のように述べました。「私たちの研究の目的は、キタリスの感染経路と原因、各個体や個体群に表れる影響を見つけることです。この病気は、スコットランドとイギリスの南海岸に生息する個体群に何度か見られていました。この調査は、保護活動家たちにとってキタリスのハンセン病についてのより良い認識を提供することが目的です。」

最近まで、アカリスの最大の脅威は、19世紀に北アメリカから持ち込まれたハイイロリスでした。キタリスよりも体の大きく適応力のあるハイイロリスは、アカリスを死に追いやるリス痘の保菌動物でもあります。
スコットランドでは多くみられるアカリスも、英国では14万頭しか残っていません。
ハンセン病はかつてヨーロッパやアジアの人々の間で蔓延しましたが、今では抗生物質による治療が行われています。
世界保健機関によると、2014年に21万3000件を超えるハンセン病の症例が世界中で報告されていますが、現在はすでに公衆衛生問題の区分からは外されました。

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2016/06/13
北アメリカのサンショウウオとイモリの保護
世界中で最も多様性に富んでいるサンショウウオとイモリの運命は、北アメリカのペットオーナーの手にかかっていると、サスカチュワン大学の両生類専門の生態毒物学者Natacha Hogan氏は述べました。

サンショウウオとイモリが全滅してしまいそうなほどの威力をもつ真菌が原因のサンショウウオのツボカビ症が問題となっています。B.sal菌として知られるこの菌は、皮膚にこぶ状のものを発症させます。病状が進むと、感染した個体は採食をせず、昏睡状態になり、体を動かすことができなくなってしまって死に至ります。
この病気はアジアから始まりましたが、ヨーロッパや英国で発症した野生個体については一掃されたとHogan氏は述べました。

「基本的にはペットの取引、つまり、この病気の発症は、サンショウウオを購入した時期次第なのです。何百万匹というサンショウウオが輸入されています。いったい何人の子供たちがアカハライモリをペットショップから買ったのでしょうか。」
カナダでは菌がまだ見つかっていませんが、アメリカではすでにサンショウウオとイモリの取引に厳しい制限を設けています。

カナダ野生生物健康共同組合(CWHC)は迅速な行動を促し、警告を発する活動を率いています。CWHCは、今回の病気と同じように南アメリカと中央アメリカのカエル全種をほとんど消し去った侵略性真菌感染症と、カナダを含め北アメリカの何百万というコウモリを大量死させた白い鼻症候群を比較しています。

カナダにはいずれもオンタリオ州に生息しているイモリが2種と、カナダの各地に約15種のサンショウウオが生息しているとHogan氏は述べました。このうちの何種かは、地理的行動域が狭いですが、サスカチュワン州で発見された2種のタイガーサラマンダーのような他の種は、プレーリー州にも見られました。
北アメリカの残りの部分には、もっとたくさんの種類がいます。
「アメリカは世界で一番両生類の多様性が高いので、サンショウウオやイモリについても同様のことがいえます。」とHogan氏は述べました。

CWHCは、この生物の豊富な自然遺産を守るために、まずは家での保護から始まることを強調しており、ペットの所有者や科学者にオンラインで情報の提供を行っています。
「もしサンショウウオやイモリをペットとして飼いたいなら、菌が存在しない場所から来たかを確認し、信頼できるサプライヤーから買ってください。水またはケージを捨ててしまう前に、それらをしっかりと漂白剤で消毒してください。ペットのサンショウウオやイモリが病気にかかった際に診てもらえる獣医を探しておいてください。」とCWHCは呼びかけています。
生物学者はフィールドや研究所で漂白剤を消毒に用いていると、Hogan氏は説明しました。彼女はプリンスエドワードアイランド大学にいる頃から野生のカエルのツボカビ症についてフィールド調査をしていました。彼女と研究仲間は調査した池からまた違う池に行く際には、必ず手袋や長靴、サンプリング用の備品など全ての道具を10%漂白液にひたしていたそうです。また、次の池に向かう際は車についた泥などもすべて洗い流し、別の場所からのものが混入しないようにしていました。
「真菌は、短い距離なら遊走子を使って泳ぐことができます。水中や泥にも生活することができるので、もし誰かが湿地に行って長靴を洗わないまま次の場所に行ったら菌を違う場所に運んでしまうことになるのです…。」と彼女は説明しました。

 Hogan氏は他にも2つのことを強調しています。
野生のサンショウウオを持ち出してはいけません、そしてペットのサンショウウオを絶対野生に放さないでください。もし飼えなくなってしまった場合は、ペットショップか獣医の学校に送ってください。
サンショウウオはシャイな性格なので、カエルやカメと似たようなニッチの生態系における、その重要性が間違って報告されることがあり情報が少ないです。サンショウウオは昆虫や水生の無脊椎動物を食べ、それを魚や鳥、小型の哺乳類が食べます。
「両生類は食物網の中で重要な要素です。ある一種でも減少または絶滅してしまうと、食物網を構成するほかの動物たちに徐々に影響を与えていったりと、その影響は様々なところで起こるでしょう。」

(写真:Danna Schock)

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2016/06/13
セネガルの川で漁師の間に広がる殺人カバの恐怖
グルンボ(セネガル):足に深い切り傷を負い、血に染まった包帯を巻いて病院のベッドで横たわっているAli Fallさんというセネガルの漁師は、地元の川で網を引いているときにカバが自分を殺そうとした瞬間を思い出します。

「設置してあった網を友人の漁師と一緒に回収に来たときに、カバが私たちのボートをひっくり返したのです。友人は逃げることができましたが、カバは私の左足を噛み、そのあと右足を噛んだのです。」と、25歳の彼は動揺しながら話しました。

ガンビア川の支流でFallさんの住む村があるセネガルの東のグルンボの水域では、しばしば村人の血が流れていることがあります。この10年間で、25人の漁師がカバにかみ殺され、多数の漁師がケガをさせられていると、村の役人は述べました。

「2014年に初めて襲われ、今回で襲われたのは2回目です。私は2回も死にそうになりました。」とタンバカンダの近くの町にある病院のベッドでFallさんは言いました。

首都ダカールの500km東にあるグルンボの村長Abdoulaye Barro Watt氏は、この片田舎で数少ない選択肢の中、死の危険を伴いながら村民が生活し続ける川の傍を、自分のオフィスの窓から眺めていました。
「この村で家族のために生計を立てる人たちは全て漁師です。漁師たちはカバの襲撃から生き残るのに必死です。この問題を知ってもらうために、水産大臣など、機関にはかなりたくさんの文書を送りました。昔からカバがいる中で漁業をしてきましたが、今ほど害はありませんでした。」と村長は述べました。グルンボ村民と巨大なカバはかつてうまく共生していたようです。

友人のMoussa Bocar Gueyeさんと一緒に座っていた漁師のAbdoulaye Sarrさんは「すべてが変わってしまった。昼夜問わず襲ってくる邪悪なモンスターと化したカバがいるのです。奴らのせいで漁ができなくなってしまった。」と述べました。彼らは"thiouballo"という漁業で生計を立てている民族の出身ですが、今も伝統的な船を川に出せずにいます。
「最後の漁から3週間が経った。市場には魚が全然ない。」とGueyeさんは述べました。

カバは草食で沼地や川、その近辺に生息しており、体重1500kgにもなったり、日差しから皮膚を守るために長い間水の中で過ごすことができます。野生動物の専門家によると、カバは恐ろしいことがあるとすぐに腹を立てるという、その危険な性質のために、毎年アフリカに生息するどの動物よりも多くの人を殺してしまっています。
セネガルではカバは保護動物に指定されているので、彼らを間引きするのは違法となります。近年のカバの個体数は不明ですが、国内では追跡調査が行われています。

カバに脅かされているのは漁師だけではありません。水不足になると村人たちは川に入って体や服を洗います。
「カバたちがいつ襲ってくるか不安でなりません。なので、私はいつも川の前に立ち尽くしてしまいます。」と、Aminata Syさんは、たくさんの洗濯物を抱えながら話してくれました。「生活水が手に入らないのです。」と彼女は子供が近くで泳いでいる方をしっかり見たまま話していました。

漁師たちは政府にモーターボートを送ってくれるよう請願したところ、第一弾の船が送られることになりました。
「水産大臣はグルンボの漁師に(モーターのついた)カバの攻撃にも耐久性のある鉄製の船を20台送ることを約束してくれました。また、私たちはグルンボに養殖漁業を導入しようとしているところです。大臣は網やフック、ライフジャケットなどを提供してくれたため、漁師たちは魚がたくさんいる水場で漁業を行うことができるでしょう。」と国内漁業の理事であるDjibril Signate氏は述べました。

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2016/06/02
保護区で再捕獲 83歳の最高齢のブランディングガメ
最低83歳と思われるメスのブランディングガメがミシガン大学森林保護区内で捕獲されました。この個体はブランディングガメの中では記録上最高齢であり、淡水に生息するカメでも最高齢であると調査員らは述べています。

このカメは5月23日に、ピクニーの近く、リビングストンの南西にあるアナーバーの北東から25マイル(約4225m)のところにあるミシガン大学のEdwin S. George森林保護区で捕獲されました。3R11Lと登録されているこの個体は、保護区における長期に渡るカメの研究が始まって1年後の1954年に初めて捕獲されナンバリングされました。それから彼女は50回以上捕獲されてきました。

ブランディングガメは20歳頃になると性成熟します。1970年代半ばにE.S.George森林保護区に生息するカメの研究を始めた調査員Justin Congdon氏によると、1954年に捕獲された時3R11Lは性成熟していたので、少なくとも83歳と考えられるそうです。
「彼女を捕獲したとき、みんな大変興奮し、たくさんハイタッチして、ワインで祝杯をあげました。」と1975年から2007年にかけてE.S.George森林保護区に生息する営巣期のカメの研究を行っていたジョージア大学の名誉教授でもあるCongdon氏は述べます。彼は、大学を退職し、5月に保護区に戻ってきました。
「私たちは、1950年代にマーキングされたカメが15匹未満しか残っていないことを知っています。そのうちの1匹でも捕獲できるチャンスがまだあると思っていましたが、再捕獲することは私達のゴールの1つでもありました。」と彼は述べました。
彼女が見つかる以前のブランディングガメの最高齢記録は、ミネソタ州で見つかった76歳の個体のものでした。ハコガメやモリイシガメ、ウミガメなどのほかの種は、長生きだと考えられていました。
「これは、生物科学における数世代の調査の重要性を示したほんの一例です。」とミシガン大学文学部、科学部、美術学部の学部長であるAndrew Martin氏は述べました。
「何十年にもわたってこの調査を行っていなければ、このカメがこんなに長生きだとは思わなかったでしょうし、環境変化への反応の仕方も分からなかったでしょう。」と、E.S.George森林保護区の理事で、ミシガン大学の生物学者であるChristopher Dick氏は述べました。
Congdon氏は、3R11Lを観察している際に、彼女の中に卵があるのではないかと思ったそうです。E.S.George森林保護区での何十年にもわたる調査で、Congdon氏は捕獲したこの最高齢のブランディングガメが、ほかの若い個体よりも多く卵を産み、孵化をさせていることを発見しました。
「爬虫類は基本的に何かが原因で死ぬまで卵を産み続けます。なので、この個体が妊娠していたとしても、大した驚きにはならなかったのです。とは言っても、この個体は記録されている他のヘビやカメよりもかなり年をとっています。」とCongdon氏は述べました。

さらに、1930年からE.S.George森林保護区の1297エーカー(約525万km²)でブランディングガメやニシキガメ、カミツキガメの調査が行われました。そこにはマークをつけられたニシキガメ約1500匹、ブランディングガメ約250匹、カミツキガメ約250匹が生息しているとCongdon氏は言います。
E.S.George森林保護区のブランディングガメの個体数は安定していますが、このカメのほかの行動域では同じようにはいきません。ブランディングガメはミシガン州の法のもと、特別措置がとられている種です。約1年前、合衆国魚類野生生物局は、絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律が許可するかを決定するために、5種の両生・爬虫類の状態を調査しました。ブランディングガメはこのうちの1種であり、調査は今も続いています。

保護区では、ブランディングガメにとって歴史的に重要な営巣地を発展させるための返還計画を開始しているとDick氏は述べました。ブランディングガメは、日の当たる開けた砂地を営巣地として好みます。
しかし、何年かにわたって、アキグミいう外来種の低木が保護区内の営巣地に侵入しはびこってきました。昨年中、返還する営巣地からアキグミは取り除かれたとDick氏は述べます

(写真: Roy Nagle)

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2018/10/30
多数のリンクス再導入の必要性 遺伝子の枯渇を防ぐために
リンクスを野生に再導入する時のポイントは、多くの個体数をリリースすることです。数頭の個体しか再導入しなかった場合、遺伝子多様性が低すぎて長期的持続可能性が保証されません。国際的な調査チームによるこの発見は、先日科学雑誌Conservation Geneticsに掲載されました。ほかの保全策同様、リンクスの更なる発展のためにも新たなリンクスの個体数を定着させる必要があることを調査員らは強調しています。

 ドイツのライプニッツ動物園・野生動物研究所(IZW)やバイエルンの森国立公園(ドイツ)、ポーランド科学アカデミー、ロシア科学アカデミーの科学者らはボヘミア-バイエルン森と中央ヨーロッパにあるボージュ-パレスチナ森の2つのリンクス個体群の遺伝状態を調査しました。

 ヨーロッパオオヤマネコ(Lynx lynx)は、ヨーロッパに生息するネコ科動物の中で最も大きな種で、1992年からEU内で保護されてきました。以前はヨーロッパ全土に生息していましたが、今は主に国立公園のような保護区にしか生息していません。EU諸国はヨーロッパオオヤマネコの保護のため、また、以前の行動域内で適切な生息地に再導入しようとして相当な努力をしました。再導入個体には、いくつかの明確な課題があります。「これらの再導入個体は、個体数が非常に少ないため、ほとんどの場合自立していくには難しい状況にあることを私たちの研究は示しています。各個体は個体群の遺伝子プールの比率を高くするため、個体数が少ないと、遺伝的多様性が非常に影響を受けやすくなってしまいます。」とIZWの遺伝学者Daniel Forster氏は述べます。

ボヘミア-バイエルン森では、1970年代に導入された個体5〜10頭から始まり、後に補充として18頭を導入しました。ボージュ-パレスチナ森では、1983年から1993年の間に、リリースされた21頭から開始されました。すでに個体数が限定されていたため、一部の個体しか子どもを産むことができませんでした。「遺伝的なことに焦点を当てると、最初に導入された個体が少なすぎると遺伝子多様性は低くなってしまいます。」とこの研究の共著者であり、IZWの遺伝学者であるJorns Fickel氏は述べます。これら2つの個体群の遺伝状態に再導入が与えた影響を調べるために、科学者らはリンクスの元々野生で生息していた東ヨーロッパの個体群と2つの個体群の遺伝子多様性を比較しました。そのために、リンクスの糞や血液、神経などに含まれるDNAに分子マーカーをつけてこの実験を行いました。

今回の研究で、対象にした2つの個体群は他のヨーロッパオオヤマネコの個体群より遺伝的多様性が非常に低く、元々いる野生個体群よりも新たに再導入された個体群のほうが遺伝子多様性は非常に低くなっていることが分かりました。スロヴェニアとクロアチアで行われた過去のリンクス再導入の研究ではすでに、再導入個体が少ないと遺伝子多様性が低くなることが示されていました。最近の研究では、これらの発見が裏付けられているため、さらに具体的な概論を示すことができます。長期的にみると少数個体群は生存するのが難しいです。この研究によって最近、IUCNのレッドリストでボヘミア-バイエルン森の個体群は「絶滅危惧IB類」に、ボージュ-パレスチナ森の個体群は「絶滅危惧IA類」に指定されました。ゆえに、これらの「遺伝子強化」と保全のための適切な策が執り行われる必要があります。

 特に少数の個体群で重要なことは、自然の中であれ、密猟によるものであれ、繁殖する前に死なせないということです。「したがって、長期的にみて生存可能な個体を確保し維持してくために、リンクスの違法な密猟を減らすことが非常に重要です。」とForster氏は主張しました。彼と研究仲間は、個体群の遺伝子多様性を強めるためにもっとリンクスを再導入することを推奨しています。野生動物用の回廊を作るというような間接的な保全策は、隣接する個体群間の遺伝子交換をしやすくすることができるため、全体的なリンクスの個体群の強化にもつながるでしょう。

(写真:Katarina Jewgenow/IZW)

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