ジステンパーワクチンプロジェクト

ジステンパーワクチンプロジェクト

 マサイマラ国立保護区から35~60kmの地域で2006年12月から、マサイ族が飼育している集落の飼い犬たちがジステンパーウイルス感染症によって、大量に死亡していました。
ジステンパーに感染してしまった飼い犬
 このジステンパーウイルス感染症は、本来イヌ科の動物への感染するのですが、タンザニアのセレンゲティー国立公園で1994年に1000頭を超すライオンが感染して死亡し、ライオンの宝庫だったセレンゲティは一時ライオンの姿が見られなくなるほど激減した経緯があります。

セグロジャッカル
 マサイマラはそのセレンゲティに隣接する保護区であり、保護区内にはそのライオンをはじめイヌ科のジャッカルも多数生息しており、飼い犬たちに蔓延しているジステンパーウイルス感染症が、こうした野生動物に爆発的に感染するのも時間の問題だと予測され、地元の獣医師たちの報告によるとあと、30kmで保護区に到るということでした。

ジステンパーとは

 初期に最もよく見られる症状は、人間の呼吸器疾患と似ています。常に熱(39.5度~40,0度)、咳、鼻汁といった症状が現れます。そして進行と共に、神経症状も現れ、痙攣発作などを起こして死に至ります。予防接種をしないと感染して死に至る確率の非常に高い恐ろしいウイルス性伝染病です。

セレンゲティーのライオン

JWCによる1000本のワクチン接種


 2007年3月、ケニアで活動している獣医師や、ケニア政府、地方自治体からジステンパーワクチンの寄付依頼を受けました。JWCでは外務省やケニア大使館、ケニアの政府獣医機関と連絡を取り合いながら、同年6月にジステンパーワクチン1000本と注射針付き注射器1000本をケニアへ輸送しました。

ジステンパーワクチン1000本のジステンパーワクチン

ワクチンを輸送するJWCスタッフ

 ワクチンは現地の獣医師たちの手に渡りマサイ族の家を一件づつ周って飼い犬にワクチン接種を行い、11月末に1000本全てのワクチン接種が完了致しました。その後感染の広がりは治まったとの報告がきています。

 日本全薬工業株式会社とメリアル・ジャパン株式会社よりご賛同を頂き、ワクチンを寄付していただきました。温かいご支援・ご寄付をくださった方々、本当にありがとうございました!!

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